海外旅行を通して得た、値段交渉のコツをまとめました。
日本では、買い物をするときに、商品に値札が付いているのが当たり前です。スーパーやコンビニで値切っている客は見かけません。でも、南アジアや中東、アフリカなどでは、店の商品に値札がついておらず、それぞれ価格交渉する必要があります。僕が行った国では、インドとエジプトがそうでした。
交渉の難しさは国によって違います。エジプト人よりインド人の方が、明らかにタフな交渉相手でした。紅茶を値切って買ったつもりが、しばらくして店の奥から「あの日本人、こんな高い値段で買ったよ」という声が漏れ聞こえてきたことがありました。いっぱい食わしたつもりが、実はいっぱい食わされていたのです。
そんな「一敗地にまみれる」経験をしたかと思えば、昨年行ったエジプトでは「名誉挽回」。お土産のスカーフを2枚買ったときは、あれこれと交渉した末に、僕が思った通りの予算で買い物をすることができました。お店の人には「あなた、なかなかヤルねえ」と言われ、ちょっとエヘンと咳払いをしたい気分になりました。
そんなこんなで僕なりに得た価格交渉のコツは、
「欲しいモノをお店の人に悟られるな」です。
店で買いたいモノを見つけたとします。ときには「うわあ、どうしても欲しいわ」なんていう代物に出合うこともあるでしょう。それでも、心の内をお店の人に察知されてはいけません。
最初に値段を交渉する商品は、「本命ではない」「安め」のものを選びましょう。そして値段を互いに主張した後は、できるだけ相手に歩み寄らず、「徹底抗戦」の姿勢を表します。相手に「タフな相手だ」と印象づけるのです。
交渉が膠着したら、今度は「本当はこれが欲しかったけれど、しょうがない。違うものにするよ」と、さりげなく本命の商品に話を移します。ここで「妥協してあげる」という姿勢をアピールすることが大切です。
もうこれだけでも、本命の商品の交渉はやりやすくなっています。なぜなら、買い手の闘争心と妥協を目の当たりにした後に、店の人が高値をふっかけてくることはないからです。店側が最初に提示してくる値段が低ければ、最後に落ち着く値段もやはり低くなるのは当然です。
また、交渉する商品をより高いものに移すことも、店側に喜ばれます。それだけ、店側が得る利益も大きくなるのですから。同じように、購入する点数を増やすことも、交渉を有利に運ぶ材料になります。
上で話したスカーフを買ったときは、このようにして店の人の提示した価格で買うことにしました。「ただし、もう一枚同じものを付けてね」とこちらも条件を出して。
別れ際、店の人と握手をしながら思いました。「値段の交渉って一種のコミュニケーションじゃん。ゲームみたいに頭を使うし、なかなか楽しい」
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